
リトルスミスの上は、当時喫茶店であったという。両店のオーナーが8年前に、BAR東京としてリニューアルした。
保志氏、八巻氏を含めた4人が、BAR東京のスタッフとなった。4人の中では、一番下っ端からのスタートである。その4年後、保志氏はリトルスミス、BAR東京のチーフバーテンダーを退職し、『BAR保志』のオーナーバーテンダーとなる。
八巻氏は、店長へ就任した。
「世界一のバーテンダーと呼ばれた保志さんの後に店を任されることになり、大変なプレッシャーがありました。一時期は店の売り上げも落ちましたが、逆にスタッフのモチベーションが上がるきっかけともなりました」と、八巻氏は語る。
以前よりも積極的に名刺を渡し、お客様の顔と名前を覚えるなどの努力の結果、売り上げが戻ってきたという。
|
|
|
|
かつてバーテンダーに憧れた八巻氏。 |
---------------------------------------------------------------------------------------------------
20代から良いバーを体験してほしい
---------------------------------------------------------------------------------------------------
銀座のバーでは珍しく、土・日・祝日も開店しているため、週末には映画やショッピングを楽しんだカップルが多く来店する。
「スタッフも若いためか、銀座のオーセンティックバーにしては主な客層も30代からと、若干若いと思います。」
一人で、友人と、恋人と、バーを使うシーンは様々である。
一人でじっくり過ごすのも良いが、友人や異性、仕事仲間など、もっと親しくなるには、バーという空間が活かされる。
「私自身、食事を終えた後に行くのはバーでした。あまり親しい間柄でなくても、バーテンダーと一緒に話をすることで緊張もほどけるし、楽しい時間を過ごして頂くお手伝いがしたい」
特に男性は、30代になったらいいバーをいくつか知っているべきだと語る。
「一見で訪問するよりも、やはり2〜3度ご来店頂くのがいいと思います。雰囲気もわかるし、自分のテリトリーに引き込めるほうが何かと有利(笑)。最初は、誰かに連れて行って頂くのが良いのではないでしょうか」
さらに、30代で良いバーを知るためには、20代のうちから良いバーを経験する必要がある、と八巻氏。
バーは、時間を忘れてくつろいで頂く場所。そのために、あえて店に時計は置かない。
また、金額が相手にわからないように、カクテルやウイスキーの価格は表記しない。
ほのかな照明もリラックスさせる要素のひとつだ。
「シガーは、1本を1時間以上かけてゆっくりと喫います。ウイスキーも同じようにじっくりと味わって飲んでほしい。日常とはかけはなれた場所であるからこそ、癒されるのではないでしょうか」
好みの銘柄のウイスキー、同店自慢のオリジナルカクテル。フレッシュトマトを使用したブラディマリーなどをお供に、日常を忘れる時間があるのは、なんとも贅沢である。
|
|
|
|
‘日常を忘れる時間’を提供する店内 飲酒は20歳を過ぎてから。 飲酒運転は法律で禁止されています。お酒はなによりも適量です。妊娠中や授乳期の飲酒は、胎児・乳児の発育に悪影響を与えるおそれがあります。のんだあとはリサイクル。 (C)SUNTORY HOLDINGS Ltd. | |