
 ほくとのスコットランド蒸溜所紀行その4 ボウモア蒸溜所(2)
ほくとのスコットランド蒸溜所紀行その4 ボウモア蒸溜所(2)
まず、こちらは乾燥塔(キルン)です。
こちらで原料の麦芽の仕込みが行われます。
@大麦→麦芽へ
モルトウイスキーの原料となる大麦は、水を含ませることで芽を出します。
豆からもやしが出るイメージですね♪
これが麦芽・モルトと呼ばれるもので、この水分調節作業を「製麦」といいます。
現在ではこの「製麦」は、スコットランドでも6つの蒸溜所以外は機械で行われています。
逆にその6つでは、伝統的な「フロアモルティング」という人の手作業で製麦を行います。
床に敷いた麦芽をスコップでひっくり返し続ける事で、水分を調節するんです。
なんとココ、ボウモア蒸溜所はその6つの中の一つ!
…ということで、なんとフロアモルティングをさせてもらいました。
まずはお手本、蒸溜所長のエディさんから。
みると簡単そう。。ということでみんなでチャレンジ!
フロアモルティング、めちゃくちゃ難しいです。
ちなみにこちらは、一番上手かったJALパックさんの担当者さん。
A麦芽の完成
さてさてお次は、こうしてできた麦芽の発育を止めなければいけません。
もやしは伸び過ぎると、ウイスキーのモトになるデンプンが減ってしまいます。
スコットランドでは伝統的に「ピート」という泥炭を燃料として使用しており、
ボウモアはこのピートを焚くことで乾燥を行い、麦芽の発芽を止めます。
この、ピートが焚かれた乾燥室を見せてもらえます!
思いっきりドアに「DO NOT ENTER」と書いてありますが…。
中はこんな風になっています!
めちゃくちゃスモーキー!3メートル先がピートの煙で見えません(笑)
マニアにはたまりませんね〜。
ちなみに、ボウモアでは麦芽が20〜25ppmのフェノール値になるまでピートを焚きます。
残りは熱風で乾燥です。
階段を降り、今度はどのようにピートが焚かれているのかを見学です。
釜もものすごい伝統的!
焚き方も伝統的!
世界中の本当にたくさんのバーで親しまれているボウモアが、ここまで人の手で造られているなんて!
ちなみに、この釜の裏も見せてもらえました!
完全に真っ暗です。何も見えません。カメラのフラッシュをたくと、一瞬周りが見える程度。
ちなみにそのお部屋はこんな感じ。
この煙が、さっきの乾燥室へと行きます。
こうして作られた麦芽は、一旦タンクへ貯められます。
そして粉砕機で粉砕されます。
そして粉砕された麦芽は、マッシュタンと呼ばれる仕込槽へと運ばれます。
銅製のマッシュタンはキラキラと輝いててカッコイイ!
ここで8時間の糖化をされた麦汁は、発酵槽へと運ばれます。
ボウモアでは、発酵槽は木桶を使用しています。
木桶の発酵槽は、メンテナンスやオペレーションが難しい反面、乳酸菌が棲みつく事で、
ステンレスにはない複雑な香りがつくとされています。
発酵槽の中のアワアワまで見せてもらえました。
エディさんもこの香りでうれしそう♪
こうしてできたモロミは、お待ちかね蒸溜釜へ。
エディさんの顔がどんどんほころんでいきます。
ボウモアの蒸溜釜は初溜釜・再溜釜ともにノーマルネック・蒸気での間接蒸溜が2基ずつ。
ひとつずつ名前がついています。なんだか愛着がわきますね♪
ここで蒸溜されたニューポットは、このスピリッツセーフで最適な部分をカットされます。
さてさて、最後は有名な半地下倉庫、No.1です。
昔はここに「スモーキー」という美しい猫(ディスティラリーマウサー)がいました。
現在、ここを管理していらっしゃるのはウィリーさん。通称ジンジャーウィリー。
日本語で自分の愛称のタトゥーを入れてしまうぐらいの日本好き(笑)
最後に、ニューポット・シェリー樽原酒・バーボン樽原酒の比較テイスティングをさせていただきました。
なんとその場で樽から出してのテイスティング!
感動です。ぜんぶむちゃくちゃ美味い(笑)ニューポットでさえも、しっかりとボウモアの香りがします。
いやいやいや、本当に素晴らしい体験をさせていただきました。
またボウモアの事が好きになり、ウットリウットリで蒸溜所を後にしました。
ちなみにこの時、まだ午前中(笑)
午後はお待ちかね、ラフロイグ蒸溜所!次回のレポートをお楽しみに!
ほくとのスコットランド蒸溜所紀行その5 ラフロイグ蒸溜所
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公式ブロガーくにさんの記事では、あの「生牡蠣のボウモアがけ」の感想も!
憧れのメニューを体感したい方は
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JALPAKツアー「憧れの地 アイラ島とスペイサイドの蒸溜所を訪れる 8日間」は
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 2008/12/02 10:30
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