
バーテンダーさん曰く、「山崎は、足し引きの不要なお酒」。
完成された味わいがあるからこそ、余計な足し算も無駄な引き算も必要ないのだそうです。
どことなくバニラを感じさせる香りは、チョコレートの相性も良いので、おすすめしているのだとか。
確かに、山崎の奥ゆかしさを感じるような香り方は、チョコレートのほろ苦さとよく合うように思います。
山崎といえば、限定ボトルが発売されたことが記憶に新しいですね。
しかしながら、どこにでもある代物ではありませんから、その味は未体験。
バーテンダーさんのおすすめで、「山崎ミズナラ」と「山崎12年」を飲み比べてみることにしました。

まず驚いたのが、この赤みがかった琥珀色。
グラスを揺らすと、山崎12年よりも甘く、ココナッツのようなやわらかな香りが立ちます。
ストレートで味わうと、舌に重く乗るような感じを受けるのですが、そこに少しずつ水を加えていくと、どんどん印象が変わっていきます。
徐々に広がりが出てきて、喉から鼻に香りが抜けていく瞬間がとても心地よく感じました。
限定ボトルと定番の味を飲み比べる、とても贅沢なひとときを過ごした夜。
山崎をただ供されるだけではなく、その変化を感じながら楽しみ、より山崎を知ることが出来たように思います。
バーテンダーさんとの会話も弾み、ついつい長居してしまいそうになったのでした。