
【HBAのホテルバーテンダーとしての資格を持つ宮之原氏の実力は努力の結晶】
念願のバーテンダーとなったのち、宮之原氏は、フルーツを使用したカクテルを出したいと考えていた。しかし、当時そうしたカクテルは邪道と思われるふしもあった。
そこで、ホテルの資材部から旬のフレッシュフルーツを持ち出し、新しいカクテルを作ってウエイトレスやウエイターに試飲を頼んだ。こうして味を覚えてもらったことから、お客様に「何かオススメはある?」と聞かれたホールスタッフが、「今日は果物を使ったカクテルがあります」とおすすめすることで、フルーツカクテルが徐々に人気者になっていった。
「ホテルでしたので、食材が豊富にあったのは魅力でした。高価なメロンを使ったカクテルをお出ししたこともありました。でも、このメロンに付加価値をつけて、絶対に元を取るぞという気持ちがありました。結果として、フルーツカクテルが評判になり、単価も上がったので、新種のフルーツを仕入れてもらったり、果物の甘味を引き出す熟成のさせ方を学ぶなど、いろいろなことにチャレンジできました」
と、当時を振り返る。