2009年2月25日キール -カクテル紹介-
カクテル「キール」のご紹介。 レシピ、作り方、名前の由来など。
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食前酒として広く知られている「キール」は、
ワインの銘醸地、フランス・ブルゴーニュ地方の中心都市の一つディジョン市の市長だった
キャノン・フェリックス・キール氏にちなんだ名前です。
キール氏は第二次世界大戦中、レジスタンスとして活躍した人で、
第2次世界大戦直後、ディジョン市の市長となりました。
彼は地元の特産物をアピールするために、
それまで知られていたヴァン・ブラン・カシスという白ワインとクレームドカシスでつくる飲み物を
ディジョン産のアリゴテ種の白ワイン、「ブルゴーニュ・アリゴテ」と
地元ディジョンのリキュールメーカー、ルジェ社のクレームドカシス使ってつくりました。
公式のレセプションには食前酒として必ずテーブルにのせたといわれています。
このことを海外誌「LIFE」の記者が知り、全世界に配信したところ
愛国心の強いパリっ子に支持され世界一のアペリティフとして知られるようになりました。
ちなみに、このキール市長さんは92歳で亡くなる直前まで20年以上に渡って
ディジョン市長とフランス国会議員を務めたという名物市長でした。
このカクテルのバリエーションとして、白ワインを赤ワインに変えると「カーディナル」、
シャンパンなどのスパークリングワインで割ると「キール・ロワイヤル」というカクテルになります。
カシスリキュールはかなり甘いので、辛口のワイン使うとバランスよく楽しめます。