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2008年11月 4日ほくとのスコットランド蒸溜所紀行その2 スペイサイドクーパレッジ

まいどこんばんは!ほくとです。

スコットランドの蒸溜所訪問記第二弾♪は、さっそく蒸溜所ではありません…。
がしかし、ウイスキー好きにはタマラン!であろう、ウイスキーの樽工場での記事です。

コチラは、スペイサイドクーパレッジという、スコットランドでも有数の樽工場。
一般の見学ができるように、公開されています。
そこには樽に関するマメ知識が一杯!

ちなみに本特集では施設や使用材料等を、樽工場の了解のもと参考情報として載せますが、
樽の製造工程は状況・各蒸溜所からのリクエストに応じて変化しております。
記事の内容は、あくまで私が訪問した日のものですのでご了承ください。


早速覗いてみましょう!!
入り口

ビジターセンターに入ると、樽の歴史がパネルになって展示されています。
早速、樽の基本的な作り方のビデオを見ます。

まず木材からの樽材の採り方。
丸太から木材をとる木取りには大きく2つの方法があり、
・板目取り(いためどり)
・柾目取り(まさめどり)
となります。

ウイスキーの樽の板は全て、《柾目取り》で行います。

板目取りは単純に木材を板状にカットする方法ですが、
こちらでは板の両面の収縮度合いの違いにより狂いが生じやすいのです。
対して柾目取りはこういった狂いが生じにくいだけでなく、
年輪に垂直に走る放射組織(こいつから液体が漏れます…)に並行に板を取ることにより、
ウイスキーの漏れを防ぎます。

わかりにくい説明ですが…この模型で一発解決!

模型

一般に柾目取りは「ぜいたくな取り方」とされがちですが、
これも限られた資源である木材をできるだけ有効に、長く使用する先人の知恵なのです。

ちなみにこちらは、樽になる前の木材です。

乾燥中

カットされた木材は一気に乾燥させず、屋外でゆっくりと風乾されます。
熱を加えると表面のみが乾燥して内面に水分が残り、加工時に折れてしまいます。

それでは早速、中を見てみましょう。
お昼時に訪問してしまったのですが、職人さんたちは忙しく樽を打ち続けていました。

樽職人1

樽は側板と呼ばれる側面の板を熱を加えて曲げながら形作り、鉄の輪を金槌ではめていくという、
極めて伝統的な作り方をしています。
やはりここは職人芸。
一枚一枚異なる木材と会話をしながら、絶対に漏れないようにするには、機械ではできません。

職人さん

ちなみに、基本的にこちらで作成している樽の種類は下記の通り。

樽の種類パネル

これらは、基本的にバーボンの空き樽の再利用で作成されます。
(アメリカでは、バーボンは新しい樽しか使っちゃいけないという法律があるのです…)
その他、スパニッシュオークにシェリーをシーズニングさせる「シェリー樽」なんかも有名ですね。

ただし、スウェーデンやハンガリーなどの北欧のオークを使用してみたり、
樽の内面を焼く方法を変えてみたり、シーズニングのお酒を変えてみたり…
蒸溜所と相談し、様々なトライアルがなされています。

外には、珍しいものがたくさんあるお土産屋さんや、樽でできた家具でデザインされたカフェもあります♪
子供が喜びそうな、樽で作ったロボット・鉄道のオモチャまで…

電車

年間約100,000樽を作るうち、新樽はわずか2,000樽ほど。
その他は、全て組み換えのいわばリサイクルです。
工場の隅々まで、貴重な木材に真剣に向き合い、大切に使う姿勢が感じられました。

スペイサイドクーパレッジのご紹介はここまで。
次回はマッカラン蒸溜所です!

ほくとのスコットランド蒸溜所紀行その3 ザ・マッカラン蒸溜所

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公式ブロガーくにさんの記事では、お土産や喫茶コーナーの様子もご紹介。
スペイサイドクーパレッジをさらに楽しみたい方は

こちら


JALPAKツアー「憧れの地 アイラ島とスペイサイドの蒸溜所を訪れる 8日間」は

こちら

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