2011年1月13日気品があるけど心が和む大森のオーセンティックバー「Bar Tendery(バー テンダリー)」
BAR-NAVIブロガー記者のkyah(キャー)です。
年末なので仲間達とワイワイ騒ぐ機会が多いのですが、
たまにひとりでBARを訪れて自分の時間に浸ってみる。
最近、そんなBAR使いが大好きになってきました。
以前は、BARにひとりで行くなんてとても敷居が高いことだと
思ってましたし、はじめてのお店では、周りのお客さんが、
凄く常連に見えて気後れすることもなんかもありました。
でも、何度かBARに行くうちに、自分なりの楽しみ方が見えてきます。
お酒の専門知識がなくたって、充分に楽しめるところだし、
詳しくなってくれば、詳しくなったでまた新しい発見がある。
1人で時間を過ごすとしても、カフェとは全く別モノの魅力を持つBAR。
どこまで奥が深いのか、入口にたったばかりのボクにはまだ見えませんが、
確実に言えることは、思ったよりハードルは高くないし、
思ってる以上に日常に彩を与えてくれますよ。
こちら、大森の「Bar Tendery(バー テンダリー)」さまは、そんなBARの魅力を、自然体で感じられるお店です。
「BARで過ごす時間の魅力を大勢の人に知って欲しい」
オーナーでもあるバーテンダー宮崎優子さんの真摯な想いは、
カウンターに座るお客さんの心に、じんわりと伝わっていきます。
とても居心地が良く、時間がゆったりと流れているのですが、
気付いたら2時間経っているみたいな驚きも。
こういったBARが自宅のそばにあるといいですね。
理想は、帰宅前に軽く1杯というような使い方です。
数年前に改築したらしく、カウンターは16席。
カウンター脇の窓からは、桜の木が額縁のように
見えるため、春はとても綺麗そう。
カウンターに座ると、少し香り付けされた
あたたかなおしぼりを渡されます。
こういうところが女性オーナーのBARっぽいですね。
1杯目は軽めにラムベースの「ソルクバーノ」から。
こちらはバーテンダーの石井さんに作っていただきました。
「まだわりと寝起きで、すっきりしたものを。
炭酸が入ってて、ロングで、少し甘いといいな」
という専門用語ゼロのオーダーですw
「ちょっと夏っぽいですが...」と出されたカクテルは、
ほんのり甘く、炭酸もやさしげで、まさに気分にピッタリのもの。
こういう風にハマると俄然 気分がアガってきますよね。
話が前後しますが、お通しは野菜と魚介と肉の3種類、
白い器に盛られてきます。チャージは1000円。
大森の中では、わりと高めとのことですが、
このサービスクオリティ、雰囲気からすれば
全体的にリーズナブルに感じます。
よく、「BARは行ってみたいけど、あまりカクテル知らないし頼み方がわからない」
という声を聞きます。ボクも、まるっきり同じ立場なので、その心配は良く分かります。
でも、「知らないことは、聞けばいいんだ」って軽く考えれば、あとは
自分のリクエストをどう伝えればいいかだけなので、むしろワインより楽だったり。
なんせ、お酒の数は膨大だし、組み合わせでいったら、ほぼ無限だから
色んな気分や状況に、柔軟に対応してくれます。
あの独特の凛とした空気が、"かっこつけなきゃいけない"って無言の
プレッシャーに感じるかもしれませんが、そんなことは全く無いのでご安心を。
ベテランバーテンダーさんであればあるほど、自然にお客さんをサポートしてくれますから。
控えめな話し方が印象的なバーテンダーの宮崎さんと色々お話をさせていただきました。
変わっていく時代に合わせて、お店も進化しなければならないと、お客さんに直接
アンケートをとって色々な意見をヒアリングされています。そういった意見を聞いて
営業時間の変更を決められたようですね。あとは、お客さんごとに、飲んだお酒が
全て記録されているカードや、恒例のBBQ(これが大規模で本格的!!)など
色んな取組をされています。目の前の公園で開催するおおもり桜フェスティバルも
実行委員長だとか。
ブレない軸を持ちながらも、お客さんに常に最適なものを提供したいと
新しいことにチャレンジする勇気を持ち続けている「BAR Tendery(バー テンダリー)」さま。
長い間多くのお客さんから支持されている老舗BARの人気の秘密を
少しだけ垣間見れた気がしました。
そんな宮崎さんにリクエストしたのが、「マルガリータ」。
最近は、ベーシックなカクテルに目覚め始めていて、
どこに行っても必ず頼んでいますね。
数々のコンクールで賞を獲得している宮崎さん、
一流の腕で作っていただくカクテルは格別。
シェイカーを振る所作が美しく(※外部サイトYouTubeへ移動します)、音が沁みるほど心地いい。
特に最後の締めの一振りが印象的で、音も動きも忘れられない。
角がとれて飲みやすく、深みのある味わい。
本当に美味しいカクテルに出逢えると、
美味しい料理と同じような感動に包まれる。
続いては、プルシアを使ったカクテルを。
プルシアとは、わかりやすくいうと梅酒のようなお酒。
プラムを、ぶどうの蒸溜酒に浸けこみ、コニャックの樽で貯蔵します。
素材のフルーティーさに加え、樽の香ばしさが特長みたいです。
石井さんが、横濱インターナショナルカクテルコンペティションで
グランプリを獲ったのがコチラ「ローズ オブ フレンドシップ」。
プルシアにFour Rosesなどを合わせて作るカクテルなのですが
見た目が華やかで飲みやすく、これからの時期にピッタリ。
この時期は、締めに温かい日本茶が出されます。
最後まで細やか。
と、ここまでで充分満足していたら、なにやら
HappyBirthdayの曲が聞こえてくるじゃないですか。
他にもお客さんがいらしていたので、どなたか誕生日
なのかなと思ったら、なんとボクに。そういえば、さっき
ゲストカードに記帳したときに誕生日も書いたっけ。
「少し早いですか」という言葉が添えられて、
サクサクのパイ生地のアップルパイが目の前に。
やー、ほんとサプライズでした。
いいBARですね、ホント。
こりゃ、ファンにならない方がおかしいです(笑)
大森 オーセンティックバー「バー テンダリー」
東京都大田区大森北1丁目33-11 大森北パークビル2F
03-3298-2155
JR線大森駅東出口より徒歩で5分