席に座ってまず一杯目、ここはモヒートでしょう。しかし100種類もあれば、選ぶ方も困ってしまいます。最初は定番で基準を確かめておきましょう。僕は、シンプルにモヒート。わださんは、 柚子の入ったユズモヒートを注文します。

100種類もある名物のモヒートは、元々、夏の期間限定だったそうです。今ではオールシーズン100種類用意されています。ミントにも旬がありますが、最近はハウス栽培でいつでも手に入ります。THE PLACEでは、今後、自家栽培のミントでモヒートを提供できるように考えているそうです。この店のモヒートを自家製のみでまかなうということは、相当な量を栽培する必要があるのではないでしょうか。

広尾駅近くとは思えないほどの静かな店内。奥まったエレベーターで上に上がると、扉が一枚あるだけのエレベーターホールに辿り着きます。この扉を開けると、店内は意外なほど奥に広がっていました。カウンターとテーブル席だけでなく、ゆったりとソファでくつろげる個室もあって、様々な用途に対応できるレイアウトになっています。











バーテンダーの山本氏のお話は、モルトから日本酒までほとんどすべての酒の話題に及びます。それだけでなく、映画や車などの話題についても、お客さんの趣味に合わせて幅広く対応されています。このマニアックなお話はとても面白く、時間を追うごとに山本氏の世界に引き込まれていきます。

大人気のオリーブフリットは、ソーセージのミンチを詰めたオリーブにパン粉をつけて揚げたもの。細長い皿に一列に並べて供されます。そのあまりの長さに、登場した時にはちょっとした驚きがありました。味付けは濃厚でスパイシー。これはくせになりそうです。本日のスペシャリティ・パスタは、うずらのラグーソース。バーニャカウダも人気ということで注文します。どの料理を注文しても、個性的なこだわりの品ばかりです。

様々なモヒートの中でも、メニューで目を引いたのは真っ赤なコスモポリタンモヒート。海外ドラマの主人公が大好物ということでブームになったコスモポリタンマティーニのモヒート版。クランベリージュースを使用したモヒートです。そろそろモヒート以外のものが飲みたくなりました。すぐさますすめられたのは、コスモポリタン。コスモポリタンモヒートとの飲み比べも興味深いところです。マティーニグラスはニューヨークスタイル。かなり大きめのグラスです。







次に注文したのは、「ラフロイグを使ったカクテル」。即座にエメラルド・アイをすすめられます。この反射神経は素晴らしい。今日の流れの中で、次はコレ！というのが瞬時に浮かぶようです。エメラルド・アイは、ラフロイグ10年、シャルトリューズ・グリーンをシェイクして作ります。THE PLACEが素晴らしいのは、丁寧に作られたカクテルメニューです。イラストと、作り方やエピソードに至るまで、詳細に綴られています。

わださんの注文は、「MIDORIで作ったカクテル」。これもすぐにグリーンアイズをすすめられました。甘くておいしい飲みやすいカクテルです。ラムとMIDORIで作る海外でもお馴染みの名品。これもおすすめのカクテルです。
100種類のモヒートを提供しているというだけでも驚きですが、広尾駅の近くにこんなにも静かな、落ち着く空間があるとは。しかもこだわりのカクテルと料理。この二つが揃っているというのはすごいことですね。

□■お店情報■□
THE　PLACE（ザ・プレイス）
東京都渋谷区広尾5丁目17-10 イーストウェスト2Ｆ
03-5447-5505
東京メトロ日比谷線広尾駅1番出口より徒歩で3分