そこでお会いしたバーテンダーの板橋広通さんが
店長を任せられ、姉妹店としてちょうど半年前にオープンした
「バー・ロカイユ」さんを訪ねてみました。
渋谷消防署からほど近い、原宿に抜けるファイヤー通り沿いのビルの6階。

扉を開けると、ベージュの大理石のカウンターに石をふんだんに使った壁、
グレーの布張りの座り心地がいい椅子と、上質でやわらかい空間に
「バー・アドニス」さんの穏やかな風景がよみがえります。

女性が通いたくなるバーって、こういうインテリアもすごく大切。
現にこの日は、まだ夕方だというのに若い女性の常連客が
ひとりでカクテルを楽しんでいました。
「渋谷には早い時間にお酒をゆっくり楽しめるお店が意外と少なくて。
早くから飲みたいという人のために、
14時からオープンしているんですよ」と板橋さん。
この優しくて温かい笑顔に、自然と人が引き寄せられるのでしょう。

最初に作っていただいたのは「バナナのカクテル ラフロイグ風味」。
生クリームやバニラを使った甘いチョコレートリキュール
「モーツァルト ホワイトチョコレート リキュール」に
スコッチウイスキー「ラフロイグ10年」、キャラメルシロップ、
バナナ、氷をブレンダー（ミキサー）に。
仕上げにキャラメルクランチをトッピングします。

ひと口いただくと、デザートのような見た目に反して
スモーキーな大人の香り！　クリーミーな甘さとのマリアージュで
これは、クセになりそう。
「濃密な煙の香りが閉じ込められた『ラフロイグ』が好きで
たくさんの方に知っていただきたいと、このレシピを思いつきました」
（板橋さん）
次は水割りでいただきたいくらい、「ラフロイグ」に興味が・・・。
ウイスキーの世界は奥深いです。

この日はとても寒かったので、2杯目はホットカクテルを
作っていただくことに。
リンゴのブランデー、カルバドス「ブラー グランソラージュ」と
アーモンドのような香りのリキュール「ディサローノ アマレット」を
耐熱グラスに入れ、ウォーマー器具で2〜3分温めます。

仕上げに少しフランベし、温かい紅茶を加え、
オレンジピールを絞って完成。
温めることでブランデーやリキュールの香りが際立ち、
あっさりとした紅茶がふたつをまとめて優しい味わい。
途中シナモンを加えると、「ディサローノ アマレット」の
甘みがより花開いて、コクと深みが出ます。

ホットカクテルって初めていただきましたが、
フランベすることでアルコール分が適度に飛び、飲みやすいのに
華やかなお酒の香りも楽しめて、おいしいんですね。
そう伝えると「こういったカクテルが、お酒に弱い方や
若い方にもバーにいらしていただくきっかけになるといいなと
思っています」と板橋さん。

最後は、最近がぜん興味を持ち始めたウイスキー
「山崎12年」、「響17年」をストレートで飲み比べ、
常連さんと板橋さんのウイスキー談義を聴きながら、
つい長居をしてしまいました。

ずっと座っていたくなる椅子と、板橋さんの笑顔に包まれて
おいしいお酒を楽しむ、至福のリラックスタイム。
渋谷や原宿近辺でのショッピングの後に、
お勤めの方は仕事帰りに、ぜひ足を運んでみてください。

＜紹介カクテルの価格とお店データ＞
DATA
バナナのカクテル　1,500円
紅茶のホットカクテル　1,500円
山崎12年 1ショット　1,600円
響17年 1ショット　2,000円
※チャージなし、サービス料10％

Bar Rocaille（バー ロカイユ）
東京都渋谷区神南1-3-3 SUNFOREST601
TEL 03-6452-5606
14：00〜23：30　不定休
https://bar-navi.suntory.co.jp/shop/0X00407878/