2009年2月27日THEプロフェッショナルインタビュー2月号 SEVEN SEAS/福岡・福岡市 遠藤真彦氏
SEVEN SEAS / 福岡・福岡市 遠藤真彦氏
08年カクテルアワード優勝、遠藤真彦氏の新店オープン!
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08年10月に開催された2008サントリー ザ・カクテルアワード カクテル コンペティションで優勝したのが、福岡で名店バー・オスカーに勤務する遠藤真彦氏だ。
09年1月19日、バー・セブンシーズが開店。遠藤氏は同店の店長に就任した。
バー・セブンシーズは、バー・オスカー、バー・パルムドールに続く3号店である。新天地を迎えた遠藤氏に、カクテルアワード優勝カクテル「ミラノルネッサンス」の誕生秘話などについてインタビューした。
【2008サントリー ザ・カクテルアワード カクテル コンペティションで優勝した遠藤真彦氏】 |
遠藤氏がバー・オスカーに入店したのは約7年前。
オーナーである長友修一氏の誘いで入店することになったという。長友氏は、94年サントリー・ザ・カクテルコンペティション ウイスキー部門に優勝するなど、数々のカクテルコンペティションで優勝、入賞経験がある。遠藤氏は、ビルボードライブ福岡にリニューアルしたブルーノート福岡や、ハードロックカフェ福岡でバーテンダーとしての経験はあったものの、バー・オスカーでの修行は想像以上に厳しいものであったそうだ。
「まず、最初の1年間はお客様へ提供する液体には一切手を触れてはダメ。カクテルはもちろん、ウイスキーやチェイサーでさえNGだったので、お絞りやおつまみを提供したり、食器を下げたりするところから始めました」
バーカウンター以外の場所での日常生活も、誰にあっても恥ずかしくないような服装や振る舞いをしなくてはならない、と教えられたそうだ。2年半ほどしてから、ようやくいろいろなカクテルを提供するまでになる。その後、04年より毎年サントリーのカクテルアワードへチャレンジを続けた。
「カクテルコンペティションへの参加は、毎回産みの苦しみがあり、締め切りギリギリまでカクテルを創作します。コンペのために、新しいお酒の味や様々な組み合わせを考えることで、普段の仕事にも非常に役に立ちますし、モチベーションへと繋がります」と遠藤氏。
こうした努力の積み重ねで、カクテルのバランスも知ることができるという。
例えば、お客様によっては、スタンダートカクテルでも、もう少し甘味を控えてほしいなどの要求があることがある。こうした場合は、ただ単に甘いリキュールの量を減らすと、色が悪く味も薄くなってしまう。全体のバランスをくずさずに、甘味を控えておいしいカクテルを提供するにはどうしたらよいか、といったことに対応できるようになるそうだ。
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ミラノレッドをまとったスーパーモデルがテーマのカクテル
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カクテルアワードで優勝した「ミラノルネッサンス」は、ミラノコレクションへ登場するスーパーモデルをイメージした。ドレスの色は美しいミラノレッドである。美しくクールで個性的なスーパーモデルのように、甘い香りと味わいの中に、ほんのり苦味が効いたカクテルが誕生した。
「ファッションの世界は、伝統的な手法をくずさずに常に新しいものを取り入れています。私が思いついたのは、シェーキングを行うショートカクテルでありながら、最後にトニックウォーターを加える手法。口当たりがふわりと柔らかく仕上がります」
【「ミラノルネッサンス」は、美しいミラノレッドのドレスを身にまとったスーパーモデルをイメージした】 |
バー・セブンシーズは、七つの海という意味から"船内"を髣髴させる店内。
女性向けのお店が多いビルの5階であり、女性の来店も多いという。最上階ということから、空調が整っていて風通しもよく、タバコの煙がこもらないのも好条件である。
同店ではカクテルやウイスキーの他に、世界各国のシャンパンやスパークリングワインを充実させ、市場価格と比較してかなり安く設定した。
「スパークリングワインは、食前、食中、食後と時間を選ばずに楽しめます。また、普段の日を特別な日へと変える華やかさも魅力ではないでしょうか」
客席は全24席。
カウンターの他にテーブル席もあるため、1~2人客のほか、3~4人のグループ客も来店。スタッフは遠藤氏とアシスタント、シェフの3人。現在全てのカクテルやお酒は遠藤氏が担当する。
「メジャーカップを使用せずに、ボトルから出る液量と時間で正確な分量のカクテルをつくるのが、バー・オスカーグループのスタイル。それでも失敗しないというプロ意識の表れでもありますし、素早く提供できるメリットがあります」
遠藤氏はスピード感のある美しい所作でカクテルを作り始めた。
七つの海を越えて世界中のお酒が集まり、新たな出会いが楽しめる店である。
【バー・セブンシーズは、七つの海という意味から、船内がモチーフ】 |
SEVEN SEAS 店舗情報 住所 :福岡県福岡市中央区大名1-6-11 KNOT HOUSE 5F 電話 :092-771-7117 営業時間 :17:00~翌3:00 定休日 :日曜日(月曜祝日の場合、月曜休み) メニュー チャージ 600円 マティーニ 1,300円 ジントニック 900円 ミラノルネッサンス 1,300円 フォーリーフ クローバー 1,300円 響17年(S) 1,400円 白州12年(S) 1,300円 山崎12年(S) 1,300円 山崎18年(S) 2,500円 バランタイン12年(S) 1,200円 バランタイン17年(S) 1,800円 カナディアンクラブ12年(S) 1,000円 |
■バックナンバー
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今日は最近の個人的に話題のサントリーについて語ります。私の周りではサントリーにつ......
投稿者:サントリー 2009年2月27日 14:02
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投稿者:サントリー 2009年2月28日 20:56